雪が積もると…

掲載日:2022.01.18


先週は雪かきが大変な日々を過ごしました。
北海道には珍しく、湿った重い雪が大量に降ったので本当に大変でした。

今日は私の周りの雪かきにまつわる雑感を書いてみます。

私は基本、雪かきがそれほど嫌いではありません。
お日様に照らされてキラキラ輝いている軽くてフワフワした雪、
あるいは夜中に月の光に照らされて昼間とはまた違って静かにキラキラと輝く雪、
そんな雪かきはけっこう好きです。

そして、みなさんがお休みの日の朝の雪かきも割と好きです。
仕事に行く必要がないのでみんなのんびりと起きて、
だいたい似たような時間にご近所さんが一斉に雪かきに出てきます。

普段はあまり顔を合わせる機会が無いご近所さんと
「降りましたね~」「もうしばらく雪は要らないですね~」などと言葉を交わす時間は
なんだかほっこりする時間です。

そして先日は、私が一人で重い雪と格闘していたら、
斜め向かいの家の若いパパさんが「手伝いましょうか」と声をかけてくれました。

そのおうちはヤンママとヤンパパに子どもが5人くらいいるご家庭です。
敷地内で小さな子どもたちが遊んでいるのをよく見かけます。

言葉を交わしたこともなかったパパさんから声をかけられ一瞬戸惑いましたが、
「ありがとうございます」とご好意に甘えました。

若い男性の馬力は違いますね。
あっという間に我が家の車庫前と玄関前の雪は裏庭に運ばれました。
思いがけずこのような好意に出会えるのもこのシーズンならではです。

そして面白いのは、雪かきにも人柄が出るということ。

我が家の両隣は、似たような年齢の共働きのご夫婦に女の子が二人という家族構成です。
お子さんはどちらも小学校低学年と保育園の年長さんの姉妹というところも一緒です。
そして車も夫と妻と1台ずつ家の前のスペースに止めています。

違っているのは雪かきの仕方です。

右隣のパパさんは几帳面です。
仕事に行く日は朝5時くらいから雪かきが始まります。
敷地内をきれいにきっかりと除雪します。

しかもアスファルトが出るまでガリガリとするので、私はその音で目を覚まします。
そして我が家との境界線きっかりのところまできれいに線を引いたように除雪します。
「1ミリでも余計に雪かきはしないぞ」とでもいうようにきっかりと境界線までです。

一方、左隣のパパさんはアバウトです。
出勤の前の雪かきは、「これで雪かきしたの?」と思うくらい雑です。
何なら雪かきしないで車で雪を踏みつぶして仕事に行ってしまいます。

でも仕事から帰ってきてからや休日に雪かきをする時には、
我が家との境界線を50センチほど越えてやってくれます。
つまり私のおうちの分まで少し余分にしてくれるのです。

これはパパさんが先か私が先だったかはよく覚えていませんが、
お互いに相手のおうちの分を少し雪かきをしてあげることが暗黙の了解になっています。

してもらった時も、してあげた時も、どちらもちょっとだけ気持ちが良い体験です。

右隣は、私が余分にしても彼はやっぱりきっかり境界線までです。

全部夫がしてくれるので妻は楽ちんそうだけど、
「夫にするならどっちがいいんだろう?」などと要らぬことまでふと思ったりします。

ご近所との雪かきトラブルは雪国では珍しいことではありません。
少なくとも私の周りではトラブルにはなっていないので良かったなと思っています。

つい先日の大雪の日は、スーパーの駐車場でタイヤが雪に埋まり動けなくなりました。
困り果てていると、通りがかった若い男性二人が声をかけてくれました。
二人で車を押してくれて何とか脱出することができました。

見知らぬ人の親切に触れる機会は嬉しいものです。

湿った重い大量の雪は大変ですが、
今のところ私の周りは、雪が降ってもトラブルにならないどころか、
人の優しさや善意に触れて心がほっこりすることが多く、感謝の日々です。