変えようと頑張っている時には、変えられない

掲載日:2019.10.29


前回私は、
 「突っ走りすぎては、体からストップをかけられて止まる」ことを
  死ぬまで繰り返していくような気がする。

 「やりたいことに全力で!」、そしてダウン。。。
  私はこれを繰り返して、いつか永久にダウンするんだろう。

  そして、「そんな人生もいいかも」と今は思っている。

と書きました。

この時の私は、
「そういう私は治らないから、しかたないから受け入れるしかない」と頭で考えたというよりは、
「こういう自分でいいよね!」と意外と肯定的に自分を受け止めていました。

すると、面白いことが起きました。

これまでも、「やりすぎてダウンする」というパターンを変えようと努力をしたことがありました。
でも、いつも続きませんでした。

ところが今回、「(こんな悪いパターンを持っている)自分を変えよう」とは思わず、
「この自分でいいよね」と心から受け入れると、面白いことが起きました。

「変えなければいけない」というところから始まっていないので、まず「力み」がありません。
自然体の自分にOKが出ています。

すると、とても自然な感じで「今やっている活動を続けていきたいな」とまず思いました。
「ダウンして途中で続けられなくなるのは残念」と自然な気持ちとして思いました。

そんなふうに心から感じると、無用な力が抜けて、
自然な穏やかなエネルギーでその事柄と関わることができるようになってきました。
活動に力みが無くなって、ムリなく続けられるようになってきました。

この人生でずっと繰り返してきた私の行動パターンだったのに、
「これを変えよう!」と頑張らなくなった途端に、
私の「行動パターン」が変わったのです。

まさにバイサーの言う「変容の逆説的理論」です。

人は、自分でない者になろうとする時ではなく、ありのままの自分になる時に変容が起こる。
変容は自分あるいは他者がその人を変えようとする強制的な試みによって起こるのではなく、
ありのままの自分でいることに時間と努力を費やす時
(=自分自身のありように完全にひたる時)に起きるのである。 
        (A・バイサー)

「変化を起こすことに力を注いでいる限り、変化は起きない」
と、バイサーは言っています。

最近の私のセッションも、ほとんどこの境地です。

ムリに「何とかしよう」としていません。
ただただクライアントさんの今を一緒に感じ、気づいていくことをサポートしています。
クライアントさんが自分としっかりと向き合い切ると、
私が何もしなくてもご自身で大事なことに気づき、必要な変化が起きてきます。

セッションでクライアントさんに対して心がけていることが、
自分自身にも起きました。

今さらですが、新鮮な気づきです。