「在りたい未来」「なりたい状態」を目指して

掲載日:2023.10.10


前回のぎっくり腰は、みなさんの祈りのおかげで回復しました。
ありがとうございました。

前回のコラムをアップした時が痛みのマックスでした。
その後どんどん楽になりました。
痛くないって、なんて幸せなことでしょう。

と思っていましたが、2,3日で痛みが無くなって安心していると、
またギクッとなり、それが治るとまたギクッとなるということが続きました。

何をしていても、またいつどのような態勢でギクッとくるかわからず、
何をするにも恐る恐るになってしまいました。

「完治することはなく、この先はこうしてギクッを繰り返すのか」と
どんどん不安の渦に巻き込まれていきました。
さすがの私も落ち込みました。

「これはまずい!」
気持ちが落ち込めば、身体に良いわけがありません。

「ここで立て直さなければ!」

「どうしようか?」・・・
「この不安としっかり向き合ってみよう」

ノートに「事実」と「不安に感じていること」を書き出してみました。

「事実」は、
・立ち上がろうとしてギクッとなった
・靴下をはこうとしてギクッとなった
・寝ていて横向きになったとたんにギクッとなった
などです。

「不安に感じていること」は、
・このまま完治することなく、こうしてギクッを繰り返すのか
・大好きなテニスができなくなってしまうのか
・冬の雪かきどうしよう
・一人暮らしができなくなったら、どうしたらいいの?
などなど、です。

「事実」と「感じていること」を書き分けて見るだけでも、
不安の渦から少し抜け出ることができます。

「事実」は仕方がない。
でも、「感じていること」は、不安な予想でしかない。

そうなるかどうかはわからない段階で「不安に押しつぶされている」なんて
良いわけがない。

だったら、「その不安が現実にならないためにはどうしたらいいのか」。

こうなると気持ちが少しずつ前を向いていきます。

「在りたい未来」「なりたい状態」を描いてみよう!
・今までのように自由で気ままな「一人暮らし」ができる
・テニスを楽しめる
・雪かきもしっかりできる
・庭仕事を楽しめる
・水汲みにも行ける(私は美味しい深層水を汲みに行っています)
・猫の世話をしっかりできるし、抱っこできる
などなど・・・

「だったら、その望みを手にするために何をすればいいの?」
これで、「今やるべきこと」が明確になります。

腰に良さそうなことは、「ストレッチ」と「筋トレ」。

「ストレッチ」は毎晩お風呂で「湯船の中」と寝る前に「ベッドの上」でしているので、
継続してこれまで以上に意識的にしていこう。

「筋トレ」は、「インナーマッスルを鍛えよう!」

方法は?
「ドローイン」と「歌うこと」にしよう。

「ドローイン」は仰向けになってやれるから、腰に負担がかからない。
「歌」もインナーマッスルが鍛えられる。

まずは、腰の状態に注意しながら家の中を歩き回る。
5分から始めて、徐々に時間を増やしていきました。
ベッドの上でのドローインも、大丈夫。できる。

「歌」は、数年レッスンを受けていました。
ずっと前に書きましたが、
「平原綾香のジュピター」の歌詞が、「クライアントさんへの私の思いそのもの」なので
これを歌えるようになりたくてレッスンを受け始めました。

はじめは高音も低音も全く出ませんでした。
でもいろんな曲を通して何年かレッスンを受けているうちに、
どちらもしっかりと出せるようになりました。

コロナ禍前の発表会では、
私が心を込めて歌った「ジュピター」に、
会場のあちこちで涙を流す人たちの姿が見られるほどになりました。

そんなこともありましたが、テニスをするようになり
テニスの方が面白くなって、2年前に歌をやめてしまいました。

歌は喉で歌うのではありません。
身体で歌います。
特に、高音・低音は、腹筋と背筋を使います。
1曲を歌い終わると、汗びっしょりになります。
インナーマッスルが鍛えられます。

鍛えられた私のインナーマッスルは、
歌をやめたことで、2年の間に退化してしまったようです。

それを復活させようと、家で「発声練習」から始まり、
好きな曲を歌うことを再開しました。
今のところ毎日15分程度、汗だくで頑張っています。

やっと過ごしやすい季節になったこともあり、
夕方にウォーキングも始めました。
これも毎日5分ずつ時間を増やしていきます。

そのように過ごして1週間が経ちました。
日常生活は問題なく送れるようになりました。
でも、まだテニスをするには不安な腰の感じです。

「テニスはもう無理かも…」という不安がよぎります。

私にとってテニスは、「楽しい」ことはもちろんですが、
もう一つ大きな意味があります。

それは、「セッションをクリアな気持ちでできる」ということです。

クライアントさんへのセッションを重ねていくと、
自分では気づかないレベルですが「負の何か」が堆積していくようです。

それに気づいたのは、テニスを始めてからです。
テニスをするとスッキリします。
どうやら「負の何か」が発散・解放されるようです。

自分では、クライアントさんの変化に喜びを感じ、
セッションにやりがいを感じていますが、
無意識化では「負の何か」が残るようです。

みなさんも「仕事の気分転換に」と旅行に行ったりすると思いますが、
私にとってはテニスが気分転換となり、
そこでスッキリとクリアな自分を取り戻し、
クライアントさんに良い状態で向き合うことができます。

ですから私にとってテニスは、「個人的な楽しみ」と同じくらい、
「質の良いセッションをする」上でも大事なことなのです。

ところが、今の腰の状態では「テニスはもう無理かも…」という不安がよぎることがあります。
そう思ってしまうことも仕方がないかもしれませんが、
そんなことを考えていても何にも良いことはありません。

すぐに、「落ち込んでいる暇があったら、今できることを精いっぱいやろう」と切り替えます。

「在りたい未来」「なりたい状態」を心に置いて、
今は毎日「インナーマッスル強化」に地味に励んでいます。

こうやって、自分のメンタルも鍛えていると言えるかもしれません。

そう遠くない未来に、「あの時ぎっくり腰になったから、
身体と気持ちを鍛えられて今の自分がある」と思えるように
今を頑張ろうと思います。